よるに

1日の終わり。

眠りにつく時、あなたの脳は何を考えているだろうか。

 

 

次の日の予定

迫り来る試練

大切な人のこと

今日の反省

明日への希望

 

 

なかなか夢の世界へ行けない夜

自分自身と対話する夜

 

 

じきに明日がくる。

 

 

朝、まだ眠いのに起きなければいけない憂鬱を想像しつつ

アラームをセットする。

 

 

 

そんな生活を送る中でも

ふと考え込んでしまう夜がある。

 

 

 

充実して過ごした1日だった。

心も体調も万全。

ご飯も美味しくて、家族と見たテレビが面白かった。

寝る前に面白い動画も見た。

友人達と連絡を取り、他愛もない会話をした。

 

 

 

明日の予定を確認

アラームをセットし、スマホを閉じる。

 

 

今まで耳にしていた電子音が消え、

夜の広いような狭いような音が流れる。

静寂とまでは言えないが、昼間よりは静かな街。

 

 

いつも通りの夜

当たり前のように来た夜

なんの心配もない夜

気がつくといなくなる夜

 

 

そんな夜でも不安に支配される時がある。

 

 

数時間後、私は生きているのだろうか

いつも通り目覚められるのだろうか

明日無事に1日を過ごせるのだろうか

 

 

死が急に私を取り囲む。

隣に色濃く現れ、匂わせてくる。

 

 

事件、事故、災害、病気

 

 

あらゆる手を使って、私を死に招こうとする。

 

こんな事が起きるんじゃない?

ああなっちゃうんじゃない?

急に苦しくなるんじゃない?

こうなったらどうする?どうする?どうする?

 

 

 

どうする?

 

 

 

 

考えれば考える程

私はあらゆる事例で死んでいく

 

 

 

 

こんな事、起きるわけがないと、

完全否定出来ない理由は、想像している事例がすべてノンフィクションだからである。

 

 

 

実際にどこかで起きている。

私はその事例をニュースや文章で目の当たりにしている。

 

 

 

生を全うしていく中で十分に有り得ることなのだ。

 

 

 

人は命を懸けて生命を繋げる。

一生懸命生きようとする。

知識を得て、進化する。

 

 

だか、いつかは死ぬ

 

 

生を受けたものに、必ず訪れる死

ただ一つの平等に与えられた死

誰も逃れようのない死

 

 

 

 

私はいつか死ぬ。

私の周りの生もいつか死ぬ。

 

 

 

 

何よりも確実で、覆らないことは死なのである。

 

 

 

 

意気軒昂に生きる日々

死はすぐそこにいることも忘れて。

 

 

 

 

死が必ず来るのならば

生まれ、生きることは無駄なのだろうか

 

 

 

 

例えば、私の脳が生きたくないと判断し、

自分自身で命を絶とうとしたとする。

私の四肢は自分の命を絶つ為に動く。

 

 

 

しかし、私の心臓は動ける限り動き続ける。

生きる為に。

 

 

 

 

 

もし本当に生きることが無意味なら

生を受けたものの構造の中に

簡単に死を招くボタンがあっただろう。

 

 

 

 

 

しかし、私は自分のからだと共に歳を重ねてきたが

そんなボタンは見た事がない。

生は進化してきたが

必要無いから造らないのだろう。

 

 

 

 

そして、私の脳は

いつか必ず死が来ることを知っている。

知っていても今生きている。

私の周りの生にも生きていて欲しいと願っている。

 

 

 

 

明確な答えは出ないが、

今自分が生きているということが、自分が出した答えなのだろう。

 

 

 

自分のからだは一生懸命自分の為に動いていてくれる。

先人が命を懸けて繋げてきた大切なもの。

 

 

 

あなたの頭の中に浮かんでるその人も

大切なものを持っている。

 

 

いい人であれ、悪い人であれ、生きている。

 

 

 

命を繋げる

命を守る

命を支える

命を動かす

 

 

 

それが出来れば人生花丸満点

 

今日も一日命を繋げて頑張りました

自分の身体に

命を支えてくれた人に

ありがとう